助け合える関係づくりを

助け合える関係づくりを

龍の子幼稚園
座光寺 明

 台風24号は静岡県内に大きな被害を及ぼしましたね。我が家はスカパーのアンテナが吹っ飛び、固定してあった壁の一部も破損しました。幸い本園に於いては園内の被害も、停電や断水もなく、10月1日の台風直後から平常に園を開園することができました。  今年は、猛暑、豪雨などの異常気象、台風の襲来など大変な一年でしたね。温暖化が原因だとすると「今年が特別…」ではなく、毎年の問題になる可能性があります。またそうなっても良いように対策を立てておかなければなりません。  台風の翌日は私立幼稚園園長会を掛川で行ないました。その帰り道、掛川~袋井~磐田までほとんどの家に電気が点いてなく真っ暗でした。異様な光景にすこし恐怖も感じました。そして電気のありがた味も改めて痛感しました。  磐田市内では3日間くらい停電が続いたお宅もありました。幼稚園でも、携帯電話の充電や飲料水を希望する方に提供しました。東南海地震のための危機管理が叫ばれて久しいのですが、最近は少しマンネリ化していたように感じます。そんな時に停電は、模擬災害の教訓になったのではと思います。何を備えておいた方が良いかなどが良く分かりましたね。  台風や地震などの自然災害はいつ発生するか分かりません。だから近くの親戚や知人など助け合う関係を作っておくことを保護者に提案しています。地震などの災害、あるいは体調不良などで、急に園や学校へお迎えに行かなければならないことがあるかもしれません。都合がつかない場合もあるでしょう。そんな時に家族・親戚だけでなく、知人で助けてもらえる人がいれば安心です。  東日本大震災の時にご両親がすぐに帰宅できず家に一人で待っていた小学生を隣のおばさんが「〇〇ちゃん大丈夫!?」と訪ねて一晩一緒に過ごしてくれたそうです。災害の場合は電話もつながらないこともありますからね。その子は「おばちゃんが来てくれてとても心強かった」。ご両親が家に着いたのが翌日のお昼くらいになったとか。  自宅から半径500m以内に困った時に助けてくれる人を作っておくように呼び掛けましょう。また災害を想定して近くの避難所の場所を確認したり、もしもの場合に備えてあれこれ対策を家族で話し合っておくことを勧めることも大切ですね。

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