子どもを理解する

1811 みやじま幼稚園

みやじま幼稚園・みなと幼稚園

小関 直司

 先生が目の前の子どもをどのように理解するかは、子どもの『見方』(子どもというものはどういう存在であるかと考えている「子ども観」、子どもが発達するとはどういうことかと考えている「発達観」、子どもが発達するためにはどのような保育をするのがよいかと考えている「保育観」)によって左右されます。その『見方』は、その先生が育ってきた環境、どのような子育て、保育を受けてきたかなどが大きく影響します。そのようにして一度形成された見方は終生変わらないものではなく、その後の子どもとの関わりや学習によって変化していきます。
 子どもを理解する基盤となる『見方』をより適切なものにしていくには、文献などから獲得する知識も大切ですが、それ以上に、生きている教材である子どもたちと直に関わり、逆に子どもたちから教えてもらう経験(学習)の方が大切だと思います。先生たちもまた、子どもたちと共に、日々(先生として)成長させていただいています。

 それでは、先生の姿勢として大切にしたい点は何でしょうか。それらは保護者にも通ずることです。
① 「温かい関係を育てる」
 先生との温かい信頼関係の中でこそ、子どもは伸び伸びと自己を発揮することができます。温かい関係を育てるためには、優しさや相手への配慮、相手に対する関心を持ち続けるなどの気持ちが必要です。そして、その気持ちを、名前を呼びかける、目が合ったときにうなずく、微笑みかけるなどの具体的な行為によって子どもに伝えることが大切です。しかし、そのような行為は、気持ちの伴わない形だけのものであったならば、かえって逆効果になってしまいます。
② 「相手の立場に立つ」
 もちろん、現実には完全に相手の立場に立つことは不可能なことです。しかし、その時の様々な状況を考え合わせて、相手の立場からものを見ようとする姿勢、言動を相手の立場で受け止めてみようとする姿勢が求められます。
③ 「内面を理解する」
 身体全体で子どもに触れ、子どもの言葉や行動からその思いや気持ちを丁寧に感じ取ろうとする姿勢を持つことによって、子どもの内面に触れることができると思います。そして、先生が自分の枠組みに当てはめて、子どもの気持ちを一方的に決め付けたりせずにいろいろ考え、子どもの気持ちに少しでも近づいていく努力を重ねれば、次第により深い内面に触れることができるでしょう。大人もみんな昔は子どもでした。自分が子どもだったときの気持ちを、思い返す作業が必要なのかと思います。
④ 「長い目で見る」
 子どもの持ち味や生活の変化は、先生が子どもと様々な場面で触れ合いを重ねる中で、徐々に理解されてくるものです。子どもの発達する姿を捉えるためにはとりわけそうです。どの子どもも可能性をもつ存在です。長い目で、一人ひとりの育ちに期待をもって関わる先生の姿勢が、子どもの発達には必要です。

 最後に、幼児を理解するということは、自分の保育を理解することにほかなりません。そのことを踏まえて、保育者をはじめ保護者等、子どもと関わる者は、自分自身に対する理解を深めるとともに、子どもと自分を取り巻く人々、状況等との関連で子どもを捉える必要があると考えます。