さくら幼稚園
斎藤澄乃
猛暑の夏でしたが、今はあの暑さが嘘のように、虫たちが心地よい鳴き声をきかせてくれる過ごしやすい季節になってきました。 月日のたつのは早く、毎日園内は元気な子どもたちの声が響きわたっていますが、入園当初、母親から離れられず大暴れした子や、トイレ訓練、食事など、基本的生活習慣が身に付いていなかった子も、今では当たり前のように元気に生活している姿を見ると、集団生活の中で、自ら成長し育つ力、そして、一緒に生活している友だちの存在の大きさに感心します。 秋本番、わが園では10月の運動会が待っています。毎年、年長恒例の組体操とリレー。年長児にとって、昨年は見ていてやってみたかった憧れの種目です。特に組体操は、どの子も真剣。難しい配列やポーズ、先生からのちょっぴり厳しい声掛けにも根を上げず、汗をかきながら、何回も友だちと息が合い、納得するかっこよいポーズが決まるまで取り組んでいました。子ども達にとって、仲間とともに同じ目的に向かって力を合わせやり遂げた時の達成感や満足感を味わう経験こそ幼児期の大切な学びです。集団の中で育つ力ってすごいと思います。 いつの間にか、私も『おばあさん』と言われる年齢です。実生活には、孫はいませんが、園児たちみんなが私のかわいい孫。これからも、この孫たちが、友だちと一緒に楽しくあそべているか、一人より仲間とであそんだほうが楽しいと思える子どもたちに成長しているか、『ばあば』のまなざしで見守っていきたいと思います。 そして、子どもたちの心身ともに健やかな成長と幸せを祈りながら幼児教育にたずさわることができる喜びを感じております。