子どものうしろ姿~幼稚園の庭から~

2月早出園長

早出幼稚園

荒巻 太枝子

 遊びに没頭している子ども達の「うしろ姿」が好きだ。からだ全体を使って一所懸命に遊んでいるから、うしろ姿がかっこいい。教えなくても、足に、腰にちゃんと力が入っている。「できない」なんてことは言わない。一人でできなければ、仲間とやり遂げる。ちゃんと情報交換をし、役割を分担し目的を見つけている。明日にはこうなるんじゃないかしら・・そんな推察もしている。出来栄えを評価するのは、ママでもなければ、先生でもない。仲間たちだ。まるで、熟練した職人の姿を見るようだと思う。
  毎日の園庭で、こんな姿を見られることに感謝!
  ところで、ママ達は、そんな子どもたちを見る機会があるのかしら?世の中の人はどうだろう?小さな子どもは、頼りない、何も知らないから教えてあげなくては・・・そう思いだしたらきりがないし、不安でたまらない。「早く大人になれ」と思ってしまうだろう。
  子ども達が集団の中で、互いに育ちあっている姿を見ると、「我が子もまんざらではない」と子どもの力を信じることができるだろう。子どもの声を騒音だと感じる人は少なくなるだろう。子どもたちの「できない」を数えるよりも「できる」を数える人が増えるだろう。
  だから私たち園長の役割は、そんな子ども達の姿を、広く世の中に伝えることじゃないかと思う。「見て、見て、子どもって、すごいんだよ」と。それは、跳び箱が何段とべるとか、英語をべらべらしゃべるとか、「大人の目線からの姿」(そんなものは巷にあふれている)ではなくて、子ども達が仲間同士で「やったよなあ~」と互いにエールを交換する「子ども達の世界」!
 私達が毎日目にして感動している、リアルな子ども達の世界を伝えたい。そうすれば、子どもの達を応援してくれる人は、もっと増えるだろう。子ども達も自分のまわりの環境を信頼し、安心して大きくなってくれるだろう。大きな夢を見て、自分を育んでくれた故郷を愛し、次の世代を生み育ててくれるだろうと思う。