子どもの心に寄り添って

子どもの心に寄り添って

平島幼稚園
園長 岡村由紀子

 雨の季節が、もうすぐそこまで来ています。  洗濯物は乾かず、悩みの多い季節ですが、カエルやかたつむりは大喜び。もちろん花や木も嬉しそうです。そんな姿に心を躍らす子どもの発見に目を落とすと、子ども心を知ったり、自然の豊かさに触れ、大人もほっと温かくなりますね。  昨年から続く感染症は「幼児期の発達保障の土台となる密の関係を否定する事が、感染を防ぐ」と言う課題に悩み続けながら、「子どもの最善の利益」を守り保育を進めて来ましたが、長い非常事態の生活は、子どもの心への影響が計り知れません。  保護者のお便りから、「いうこと聞かない」「奇声を出す」「ぐずぐずする」「夜泣きをする」「チックがある」等、今までと違う子ども達の姿が見えてきます。 大人の様に「もうストレスなんだから!」と言えたら気持ちが分かり「じゃあこうする?」と何か方法を一緒に考えられるかもしれません。  でも、体で感じ、体で思考する=感性・感覚期の時代だからこそ、全てを言葉や思考より、泣いたり・怒ったり・奇声を上げたり・叩いたり…で表出する心であり「大人の不安は、子どもの不安になる」事を考えると当たり前な姿です。 そして、お家が本人にとって「安心できる」所になっているからこそ表出する姿で、子どもにとっては、とても素敵なことです。が、大人にとっては、厳しい状況があります。 そこで保護者には、 1.キーキー叫ぶ・怖い声で威嚇する・バカと言うなどの時は、子どもの行動や言葉に振り回されず、〇〇したい?やめてほしいの?とテンションが下がる働きかけをする 2.押し倒す・手が出るなどの行動は、言葉より体を使って防ぐ(間に入る)…上の子に向かって、止めようとする大人の言葉かけは、穏やかになり難いので、くれぐれも気を付けましょう 3.心身を発散しやすいのは、水・砂・泥遊びと自然(散歩、虫、花摘み、山・川等)の出会いです。〇〇したかった!と言うイメージが強かったり、イライラしている時は、ルールがたくさんあったり、イメージが違いやすい細かい活動は避け、上記のようなゆったり、失敗も間違いもすぐ再生が出来る遊びがいいですね とメッセージを送っています。  過度の不安は必要ありませんが、保育は「楽しいあそび」を創り、根本の問題を見つめ考えながら、子ども達の今が充実し未来が明るくなる様、大人達みんなで子ども達を守っていきたいと思っています。

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