目には見えない育ちを大切にしながら

満3才児写真

高洲南幼稚園

武藤 啓央

 国の少子高齢化等への対策として子ども・子育て支援新制度が発足し、新制度に移行する園も、そうでない園も難しく大変な時を迎えています。
 幼稚園では今年度からの新制度移行を見合わせましたが、子育て支援と園児減少への対策として、今年から満3才児保育を始めました。今までには無い初めての事を始めるわけですから、実施園の先生方からアドバイスを頂いたり、担当の先生とも話をする中に手探りで進めてきました。「年少児の園生活が落ち着くまでは」ということで、5月の連休明けから順次受け入れを始めました。「母親と離れて生活できるだろうか」「既存のトイレで排泄は上手くできるだろうか」また「給食やお弁当は…」等、最初はどうなるものかと不安要素もありましたが、保育時間を段階的に無理なく設定したことや、保育者の頑張り、保護者様のご協力もあり、当初に比べ落ち着いて生活できるようになってきました。お誕生日を過ぎた翌日からの随時受け入れですので、一人、二人とその都度0からのスタートになる事が多く、経験値の違う子ども達が同じクラスで同じ遊びや生活を送ることの難しさを感じています。
 小さなお子さんを預かるわけですから大変な面ばかりに目が行きがちですが、一方では子ども達の順応性の高さにも目を見張るものがあります。排泄や身のまわりのこと等、基本的生活習慣は年少児の子と遜色なくできるようになったり、先生のお話を聞いて行動できたり、絵本の読み聞かせや手遊び、お歌も楽しく歌えます。「どこまでやっていいのだろう?」思い描いていたよりも子ども達ができることが多いことに驚き、戸惑いながらも、運動会、発表会等の行事もできる範囲で参加してみようということになってきました。とはいえ保育の括りからすれば2才児保育です。保護者にとっては可愛いだけではなく、乳幼児期の子育てにおいてはある意味で子どもが自立をはかる大変な時期でもあると思いますし、スキンシップを取りながらより深い愛情をもって心身ともにケアしていかなければなりません。
 お家の人の手を少し早く離れて幼稚園生活に飛び込んできた幼い子ども達ですが、保育者やお友だちとの楽しい毎日の中で、経験や学びを積み、生活習慣の確立と自尊心、意欲を育んでいきたいと思います。